フリーダイヤルについて

無料でかけられる、0120で始まる、それだけじゃないフリーダイヤルの全てを説明

情報化社会における口コミとは

電話のイメージ 1

企業や店舗の受付番号で使われているフリーダイヤルは、一般的にもよく知られていて誰もが「無料でかけられる電話」「0120で始まる電話番号」といった概要はご存知だと思います。しかし、フリーコールやフリーアクセスと何が違うのか、0800で始まるフリーダイヤルとは何か、フリーダイヤルの料金は誰がどのように負担しているのか、といった詳しい内容までご存知の方は少ないのではないでしょうか。

実はフリーダイヤルというのは、1997年に改正されたNTT法により旧NTTから分離独立させられたNTTグループ会社の1つであるNTTコミュニケーションズという会社の登録商標です。このため、本家のNTT東日本やNTT西日本も含め、他の会社はフリーダイヤルという名前のサービスを提供していないのです。フリーダイヤルはあくまで商品名であり、通話料金を着信側つまり電話番号の所有者が負担するサービスのことを、一般名称としては着信課金番号と言います。フリーダイヤルも、ホッチキスやバンドエイド、ウォシュレット、エレクトーンなどのように、あまりにも有名になり一般名称のように使われるようになった商品名の一つなのです。

着信課金番号のことを、英語ではトールフリー(Toll-Free)と言います。NTTコミュニケーションズが提供する着信課金番号にはフリーダイヤルという名称がつけられていますが、他社が提供する着信課金番号にも名前が付けられています。NTT東西のサービスにはフリーアクセス、KDDIではフリーコール、フュージョン・コミュニケーションズではフリーボイスといった具合に、有名ではありませんが別の商品名がつけられているのです。これらのサービスは電話をかける利用者側にとってはほとんど違いがありません。電話をかけた際に「フリーダイヤルでおつなぎします」といったガイダンスが流れることがありますが、このガイダンスの内容などに差異があるものの、「無料でかけられる電話」であることには変わりないのです。このため、これら全てをまとめてフリーダイヤルと呼ぶことが多いのです。

フリーダイヤルの電話番号は0120から始まるものがほとんどですが、0800で始まる番号もあります。これはどちらも同じもので、0120の番号が不足してきたために0800という第二のフリーダイヤル用番号が用意されるようになりました。0800のフリーダイヤル番号では、0120よりも桁数が1桁多いので、0800の番号が枯渇することは当分はないと思われます。また、0800のフリーダイヤル番号を携帯電話の着信履歴などで見ると、先頭が080のため一見して携帯電話ではないかと誤解してしまうことが多いようです。0800で始まっている番号は携帯電話ではなく、0120と同じフリーダイヤルの番号であることを覚えておきましょう。

利用者にとって通話料が無料のフリーダイヤルは便利で魅力的なものですが、この通話料金は電話の加入者、つまり企業の窓口のフリーダイヤルであればその企業が負担することになります。一般的に企業側が負担するフリーダイヤルの通話料金は、通常の通話料金よりも割高です。特に遠方からの通話や、携帯電話からの通話、また公衆電話からの通話については非常に高い料金を負担することになります。例えば160kmを超える遠距離から日中に公衆電話からフリーダイヤルに電話をすると、3分間で210円もの料金が発生します。1分あたり70円もの負担になるのです。

このような高額な通話料金の負担は、電話占いに限らず企業にとっては死活問題となることもあります。このため、通話料金が高くなる携帯電話からの着信を拒否したり、特定の地域からのみ着信を受けたりすることが一般的です。例えば宅配サービスの受付番号であれば、営業エリア外からの着信は不要ですから、営業エリア内の固定電話からしか着信できないようにするのです。フリーダイヤルの電話番号の横に、携帯電話向けに別の番号を案内している会社や店舗が多くありますが、それは携帯電話からの着信による通話料金を負担しきれないためなのです。

フリーダイヤルが使える電話占い

電話のイメージ 2

電話占いでは1分あたり200円~400円程度の料金設定になっているところが一般的です。しかし実際には電話占いのコールセンターから所属占い師までの通話料金や、コールセンターの維持費、占い師の取り分などを含めて費用がかかっていて、電話占い会社の利益となるのはその20%にも満たないと言われています。このような状況において、問い合わせの受付だけでなく、占い鑑定の最中もフリーダイヤルを利用できるようにすることはなかなか難しいことのようです。

最近では鑑定中も携帯電話からもフリーダイヤルが利用できる電話占いが出てきましたが、計算上は赤字になるのではないかと考えられています。ある電話占いの関係者は、携帯電話からの利用者については赤字になることも珍しくなく、利益だけを考えればフリーダイヤルは導入しない、と話していました。フリーダイヤルを導入している電話占いは、通話料金がかからないという料金的な面だけでなく、利益を度外視したサービスを提供するという企業努力の姿勢についても評価できるというわけです。

このようなフリーダイヤル化のトレンドが電話占い業界に浸透した一方で、実際には鑑定でフリーダイヤルが使えないにも関わらず、フリーダイヤルの番号を掲げている電話占いもありますので要注意です。例えば、フリーダイヤルに電話をすると、他の電話占いと同じように住所や名前などを聞かれ、いざ占い鑑定を行う直前になって、占い師との通話はこの番号にかけて欲しいとフリーダイヤルではない番号を伝えてくる電話占いがあるようですのでご注意下さい。住所や名前を伝える前に、占い師との鑑定通話中もフリーダイヤルが使えるのかどうか、事前に確認すると良いでしょう。携帯電話からもフリーダイヤルが使用できて、鑑定している間もフリーダイヤルの電話占いが多数ありますので、そういった良心的な電話占いを選ぶことが重要です。