電話占いと携帯電話

電話占いの流行と携帯電話の普及の密接な関係とは?

電話占いと携帯電話

古い携帯電話の写真

電話占いサービスの人気と携帯電話の普及には密接な関係があります。電話占いの歴史のページでも述べましたが、電話占いのサービスが流行する上で、携帯電話の普及は欠かせない存在だったのです。携帯電話そのものは古くからありましたが、その費用が高価であったことから、専らビジネス用途でのみ利用されていました。価格的にも一般個人が私用で持つことができるようになった1990年代、時を同じくして電話占いの人気が急上昇、多くの電話占い会社が女性誌を賑わせることになりました。

携帯電話が普及する以前、電話と言えば固定電話、つまりNTT東西の加入電話しかありませんでした。通常、一家に一回線の加入電話が契約され、同居する家族で一回線を共有するのが常識だったのです。部屋ごとに複数の電話機を設置することはありましたが、それでも回線が共通である以上、一人が電話を使用している間は、他の電話機を使っても発信はおろか着信もできないのが一般的でした。

携帯電話が普及すると、固定電話の時代には一家に一台、一家に一契約だった常識は、一人に一台、一人に一契約の時代へと移り変わりました。電話をかけた際に、話したい相手に取り次いでもらうといった常識も変わり、電話をかければ話したい相手が直接出るのが当然の時代になったのです。また、家族に気兼ねすることなく、プライベートな通話を長時間できるようになりました。

この携帯電話の特徴が、電話占いの流行とどのように関係があるのでしょうか。まず一つは、電話占いを利用していることを家族に知られずに済むことが挙げられます。電話占いでは占い師や霊能者から電話がかかってきますが、その電話を家族に出られてしまうという心配がなくなったのです。また、自分だけの電話ですから、会話を盗み聞きされたりする心配もなく、デリケートな内容の相談や鑑定を安心して受けられるようになったわけです。

携帯電話が普及する前から電話占いのサービスはあり、固定電話による利用がまったくなかったわけではありません。しかし、このようなハードルが携帯電話によって解消されると同時に、電話占いが爆発的に流行し、女性の一般的な楽しみの一つに挙げられるようになったのです。現在では、もはや女性誌やファッション誌に電話占いの広告が掲載されていないことがないほどに市民権を得た占いサービスの形態となりました。

電話占いの相談の傾向

結婚のイメージ

どういうわけか、固定電話の時代も帯電話の時代も、電話占いで相談される内容、鑑定を希望される内容は8割以上が恋愛や結婚など男女間の愛にまつわる内容であると言われています。特に霊感占いや霊視など、スピリチュアル系の占術では、四柱推命や西洋占星術などと比較してとりわけ恋愛関係の鑑定依頼が多いようです。仕事関係や家族関係の相談もありますが、やはり恋愛関係の相談が群を抜いて多いようです。

特に霊感や霊視の電話占いにおいて、相談内容に恋愛関係の問題が多い理由として仮説を立てると、まず第一に利用者の分布、第二に霊感占いや霊視鑑定との相性、この二点が中心となります。利用者の分布と言いますのは、スピリチュアル系の電話占いの利用者には経済的に余裕のある成人女性が多いということです。彼女らは専業主婦としてある程度自由になる資金を持っているか、あるいは自ら仕事で成功して経済的に余裕がある場合が多いのです。つまり、仕事の悩みはあまり多くなく、主に恋愛、場合によっては不倫などの相談が多くなるというわけです。二点目の霊感占いとの相性と言うのは、霊感や霊視といった霊的な力というものが、恋愛など男女の愛と同じく、科学的にはわからない不可思議なものだということです。いずれも目に見えない、理屈ではわかり切れない不思議なものという共通点を持つ、霊感や霊視と男女の愛は相性が良いのです。